2025年2月9日(日)、千葉県のLaLa arena TOKYO-BAYで開催された羽生結弦さんプロデュースの「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd "Echoes of Life" TOUR」。そのディレイ・ビューイング千葉公演が、2月11日(火・祝)に全国各地の映画館で上映されました。今回は、新宿ピカデリーでの上映を取材し、その熱気あふれる様子をお届けします。
感動を再び!大スクリーンで観る羽生結弦
祝日で多くの人が行き交う新宿の街。新宿ピカデリーでは、開演前から「Yuzuru Hanyu ICE STORY 3rd "Echoes of Life" TOURディレイ・ビューイング千葉公演」のオフィシャルグッズを購入する人々で賑わっていました。
メインビジュアルTシャツをはじめ、フラッグやアクリルスタンド、マスキングテープ、マルチポーチなど、多彩なラインナップが揃い、ファンたちはそれぞれのお気に入りを手にしながら、意気揚々と会場へ……。家のテレビと異なる感覚で没入できる「映画館」という大スクリーンに期待が高まります。
「Echoes of Life」が描く人生の旅路
第1弾「GIFT」、第2弾「RE_PRAY」に続き、プロフィギュアスケーター羽生結弦さんが出演・制作総指揮を務めるICE STORY第3弾「Echoes of Life」。羽生結弦さんの30歳の誕生日である12月7日(土)に埼玉公演を皮切りに、広島、千葉と3都市を巡るツアーは、大盛況で幕を閉じました。ご存知の方も多いと思いますが、本作は「人生の旅路」や「成長」をテーマに、「命」「生きる」の本質を問いかけるストーリー。演出はダンスカンパニーELEVENPLAYを主宰する演出振付家・MIKIKOさんが手がけており、その独創的な表現も見どころのひとつです。
映画館で体感する、圧巻のパフォーマンス
迫力満点の大スクリーンで観覧する映画館での上映。羽生結弦さんの魂を込めて執筆したというストーリーは、場内からの温かい拍手とともに幕を開けました。物語の始まりは、荒廃した世界にひとり誕生した「Nova」が、命や生きることの意味を探求しながら旅を続けるという近未来を彷彿させる世界観と展開。オープニングの『First Pulse』では、圧巻のスケーティングが披露され、一瞬にしてオーディエンスの心を掴みました。
生命の誕生と希望を描く後半
前半はピアノコレクションを中心に、『バラード第1番ト短調』へと続く構成。物語のキーワードや五線譜に描かれた音符など、プロジェクションマッピングとリンクする演出も見どころでした。さらに、4回転トーループ、トリプルアクセル、4回転サルコウなど、次々と繰り出される高難度ジャンプに、観客は息をのむ瞬間が続きました。休憩を挟んだ後半は、生命の誕生を予感させる優雅な滑りが印象的な『アクアの旅路』からスタート。「毎日を生きる!」「生きたい!」というメッセージがダイレクトに伝わる、力強いスケーティングとダンスパフォーマンスが繰り広げられました。
アンコールで見せたファンサービスと圧巻のラスト
アンコールでは、Tシャツ姿で羽生結弦さんが登場。歓声が湧き上がる中、「Echoesが皆さんの人生にとって、生きるきっかけになったら、うれしいなと思っています。」と語りかける姿が印象的でした。続くアンコール曲では、羽生さん自らが振り付けをレクチャーしながら「Let Me Entertain You」を披露。さらに、「MEGALOVANIA」ではリズムに合わせた軽快なダンスが場内を盛り上げました。そしてラストは、冬季五輪2連覇の代表プログラム『SEIMEI』。羽生さんが「代表曲です!」と力強く伝えてから、圧巻のパフォーマンスを披露し、映画館の観客からも大きな拍手が送られました。
すべてに感謝を込めて。
ショーの最後には、羽生結弦さんがマイクを通さずに「ありがとうございました!」と力強く挨拶。ショーを作り上げた関係者スタッフ、足を運んでくれたファン、そしてスケートリンクにも感謝を捧げる姿が、大きな感動を呼びました。唯一無二の表現者・羽生結弦さんが届ける「Echoes of Life」。スクリーンを通じても、その想いと感動がしっかりと伝わる、特別な時間となりました。