岐阜県飛騨市で毎年4月19日・20日に開催される伝統的な「古川祭」。ユネスコ無形文化遺産にも登録されているこの祭りは、豪華絢爛な屋台行列と、勇壮な「起し太鼓」で知られています。2025年は、11年ぶりに土日に重なる特別な開催となり、多くの観光客で賑わうことが予想される「古川祭」。この記事では、歴史や見どころ、2025年の開催情報、アクセス方法などを詳しく紹介していきます。
11年ぶりに週末開催!飛騨市の伝統「古川祭」
岐阜県飛騨市で毎年4月19日・20日に開催される伝統的な「古川祭」が、2025年には11年ぶりに土日と重なります。この祭りはユネスコ無形文化遺産および国の重要無形民俗文化財に指定されており、全国から多くの観光客が訪れる一大イベントです。
「古川祭」の歴史と魅力
古川祭の起源は定かではありませんが、文献に最初に登場するのは屋台が1776年(安永5年)、起し太鼓が1831年(天保2年)とされています。 当初は旧暦の8月6日に開催されていましたが、1886年の疫病流行を機に11月に変更され、さらに1889年から現在の4月19日・20日に固定されました。
“静”と“動”が織りなす二大行事
古川祭は、“静”と“動”の二つの行事で構成されています。“静”の行事としては、気多若宮神社での厳かな神事や、絢爛豪華な屋台行列があります。一方、“動”の行事として知られるのが、さらし姿の男たちがもみ合う勇壮な「起し太鼓」です。これらの行事は、飛騨の伝統文化と職人技術が息づく祭りとして、訪れる人々を魅了し続けています。
見どころ1:迫力満点の「起し太鼓」
まず注目したいのが、19日の20:30頃、まつり広場で祝い唄「若松様」の大合唱とともに、大太鼓の乱れ打ちによる「打ち出し」で始まる「起し太鼓」。高張提灯と丸子提灯を持った老若男女・子どもたちの賑やかな提灯行列に先導され、「起し太鼓」の行列が20日午前0時過ぎまで市街地を練り歩きます。通りの辻々から突っ込んでくる「付け太鼓」と呼ばれる小太鼓との激しい攻防、その勇壮さは、数ある日本の祭りの中でも迫力ある祭行事として知られているので要チェック。また、付け太鼓をくくりつけた約3.5mの棒を垂直に立て、その上で繰り広げる曲芸「とんぼ」も見どころです。
見どころ2:幻想的な「夜祭」
20日の夕刻には、屋台が提灯を灯しながら厳かに町内を曳行されます。宵闇に照らし出される豪華なその姿は、日中とは違った幽玄さを感じさせるものが。2日間にわたって行われた祭りの余韻を残しながら静かに幕を下ろします。
「古川祭」2025年
-
開催日:2025年4月19日(土)・20日(日)
-
会場:岐阜県飛騨市古川町市街地
-
内容:
-
4月19日(土)【試楽祭】:神社神事、神輿行列、屋台行列、起し太鼓
-
4月20日(日)【本楽祭】:神輿行列、屋台行列、夜祭
-
飛騨市古川町へのアクセスは、JR高山本線の飛騨古川駅が最寄り駅。名古屋からは特急で約2時間半、東京からは新幹線と特急を利用して約4時間半の道のりです。祭り期間中は混雑が予想されるため、公共交通機関の利用がおすすめです。
古き良き日本を味わえる、飛騨市の魅力
古川祭の開催地である飛騨市は、豊かな自然と伝統文化が息づく地域。祭りの合間には、古い町並みや地元の美味しい料理を楽しむことができます。飛騨牛や地酒は訪れた際は、ぜひ味わってみてはいかがでしょうか。
2025年の古川祭は、11年ぶりに土日と重なる特別な開催。この機会に、飛騨市の伝統と文化を体感しに訪れてみてください。春の訪れとともに繰り広げられる古川祭は、きっと心に残る思い出となるはずです。