都心から2時間ほどで訪れることができる湯河原温泉。築70年以上の日本家屋を改装した温泉旅館「ゆがわら風雅」では、静かで落ち着いた館内とかけ流しの温泉が大人の女子旅に人気です。チェックインから和室で過ごす贅沢な時間、レトロモダンなカフェでのひととき、そして湯河原の名湯に浸かる体験は、心身を整える秋のお宿としてぴったり。ここでは、週末の1泊2日で楽しむゆがわら風雅の過ごし方をお届けします。
チェックインから始まる癒しの時間

電車で降り立ったのは、東京駅から約1時間45分ほどで到着できる湯河原駅。建築家・隈研吾さんがデザインされたという駅前の広場は、駅と鉄道と街をつなぐ、縁側をイメージされたそうで、ベンチや手湯などが見られ、新旧が混ざり合った風情の温泉街が迎えてくれます。

今回の目的地「ゆがわら風雅」までは、湯河原駅から無料送迎車で5分ほど。旅の期待が高まる心地よい距離です。

宿に到着すると、スタッフの笑顔と丁寧な対応にほっと安心感。館内の案内や温泉の入り方、カフェの利用方法などを聞きながらチェックインを済ませつつ、目に映ったのはたくさんの浴衣。

好きな浴衣を着て過ごせる「浴衣の無料貸し出し」があるのも嬉しいポイント。好みの色合いや柄を選び、館内を歩くと、日常の慌ただしさや仕事のストレスから解放され、自然と深呼吸したくなります。急がず焦らず、旅の計画をゆったりと立てる時間があるのも、大人女子旅ならではの楽しみです。
心地いいレトロモダンなカフェライブラリー

まず足を運んだのが、レトロモダンな雰囲気が魅力のCafe&Library「牡丹」。心地いい陽射しが入る大きな窓から庭園を眺めながら、ウェルカムドリンクやフィンガーフードを楽しめるこの空間は、到着早々に心をほぐしてくれます。

ドリンクは紅茶やコーヒー、りんご酢など女性に人気のラインナップ。セイロンティーやアッサムティーなど、茶葉を自由にブレンドできるので、自分だけの味を作る楽しみがあります。

もちろん、紅茶やコーヒーと相性抜群のクッキーやミニケーキ、マシュマロなどのスイーツも豊富。旅の始まりから甘い時間を過ごすことができます。

さらにライブラリーには小説やコミック、エッセイなど幅広いジャンルが揃っており、思わず時間を忘れて長居してしまうほど。静かで落ち着いた空間は、都会で慌ただしく働く大人の女性にぴったりです。

また、15:00から17:00までは朝食付き宿泊者限定で「だし醤油作り体験」も。完成した醤油は翌日の朝食で提供され、手作りの楽しさと食の喜びを同時に味わえます。体験キットが揃っているので、初心者でも安心。旅の小さな思い出として持ち帰れる体験は、大人女子旅の特別感をさらに高めてくれます。
静かな和室で過ごす穏やかなひととき

今回宿泊したのは、バス付き和室(10畳)。畳の香りに包まれた空間は、外界の喧騒を忘れさせてくれます。テレビがないため、あえてスマートフォンを置いてデジタルデトックスするのもおすすめです。

客室にはポットやお茶、ミネラルウォーター、冷蔵庫、空気清浄機、貴重品ボックスなど、必要なものがしっかり揃っており、女性一人でも安心して滞在できそう。檜風呂にお湯を張り、ゆったりと体を沈めれば、旅の疲れも自然とほぐれていきます。どこか懐かしさを感じさせてくれる和室空間と、日常では味わえない静けさは、心身を癒す秋旅に欠かせません。

何度でも入りたい。湯河原のかけ流し温泉

ゆがわら風雅で見逃せないのが、掛け流しの温泉。大浴場には内湯と外湯があり、内湯がかけ流しとなっています。歴史を辿れば、湯河原温泉は古くから文人に愛され、「美人の湯」とも称される名湯。柔らかくまろやかな湯は、肌触りがやさしく、冷えた体を芯から温めてくれます。

気になる泉質は、ナトリウム・カルシウム塩化物・硫酸塩温泉の低張性弱アルカリ性高温泉。筋肉や関節の痛み、冷え性、疲労回復、健康増進など幅広い効能があります。長年多くの文人たちに愛された歴史を感じながら湯に浸かると、日常の悩みや疲れがすっと溶けていくような気持ちに。リピートで来られる方も多く、温泉に浸かりながらの会話も楽しみのひとつです。

そして女性目線で嬉しいのが、シャワーヘッドとドライヤーが「ReFa」シリーズで揃えられていたこと。美意識の高い女性も納得のセレクトでした。また、プライベートを満喫するなら、最上階にある貸切露天風呂「紺碧」「萌黄」をチェック。爽やかな秋風を感じながら、誰にもジャマされずに温泉を一人占めできます。
館内で叶える大人の休日

スタッフのさりげない気配りや、静かで落ち着いた館内の雰囲気。女性一人でも安心感があるゆがわら風雅は、中学生以上から利用できる和のお宿。「大人」をコンセプトにしているからこそ、近くを散策しながら写真を撮ったり、読書を楽しんだりできます。

チェックインから温泉、カフェタイムまで、自分のペースで思いのままに過ごしていくことで、旅の目的である「心身を癒す秋の大人女子旅」が自然と叶うというもの。都会では味わえない、五感に届く静けさや温かさを感じる宿泊体験は、きっと自分へのご褒美になるはずです。
湯河原温泉「ゆがわら風雅」での滞在は、心身を整え、日常を忘れて自分をいたわる時間そのもの。前編に続き、後編ではこだわりの食事をはじめ、滞在中に楽しめるセルフお抹茶体験やガラスペンアートなどの過ごし方をご紹介します。
ゆがわら風雅
住所:〒259-0314 神奈川県足柄下郡湯河原町宮上261
TEL:0570-032-532(受付時間:9:00~19:00)
